労働組合とは

労働組合は働く人の、働く人による、働く人のための組織

 労働組合とは、労働者の権利や雇用を守り、働く環境や労働条件の維持・向上をはかるための組織です。

 その昔、イギリスの産業革命期において、労働者は低賃金な上に過酷な労働環境の中で、長時間にわたり一歩間違えば命を落としてしまうような危険な仕事をせざるを得ませんでした。
そのような扱いに対して不満を募らせた労働者たちが結集し、安心・安全な労働環境や賃金の向上を求めて使用者側とたたかいました。
その後、世界中のいろいろな職場で労働者たちが労働組合を結成し、さまざまな労働環境の改善を勝ち取り今日に至っています。

 現代でも会社と労働者の関係性では、会社の立場の方が強いといえることが多くあります。ひとりの労働者が使用者へ直談判するには相当な勇気と覚悟が必要なうえに、
少数意見としてまともに取り合ってもらえない可能性もあります。しかし、労働組合があれば使用者と対等な立場で話し合うことができます。

 労働組合があることで、職場の風通しが良くなる、職場のルールや賃金・労働時間などの条件が改善される、不当解雇や容易なリストラがなくなり雇用が安定する、
経営に関するチェックを実施することで経営の透明性が増す、などのメリットがあります。

 また、労働組合は憲法や法律で保障されており、組合員の権利は守られています。労働組合の活動を行うことで、使用者は組合員に対して不利益な取り扱いはできません。

 日本の労働組合には、同じ職場で働く労働者たちが集まってつくられる「企業別労働組合(単位組織)」、職場が異なっていても同じ産業で働く労働者たちが集まってつくられる
「合同労働組合(ユニオン)」、同じ業種の労働組合が集まって結成する「産業別・職業別労働組合」、労働組合を代表する組織ともいえる「ナショナルセンター(全国中央組織)」と呼ばれる組織があります。

医労連とは

日本医労連について

 日本医労連(日本医療労働組合連合会)は、病院や診療所、福祉施設などの職場で働く労働者・労働組合で構成されている、日本で唯一の医療の産業別労働組合です。

 日本の医療機関の設置主体は、大まかに分けて国・自治体・民間とあり、職員に適用される法律も異なりますが、国の医療制度のもとで、国民の生存と健康保持に直接関わる事業としての共通性を持ち、
事業の収益は診療報酬制度に基づき規制されています。

 日本医労連では、医療労働者の賃金・労働条件について産別統一要求をかかげ、産別統一闘争で使用者に迫り、労働組合のない職場を含む医療労働者全体の労働条件向上につなげるため日々奮闘しています。

 現在、日本医労連には、7全国組合・47都道府県医労連で構成され、約17万人が加入しています。国立病院・療養所、自治体立病院、日赤病院、厚生連(農協)病院、社会保険病院、労災病院、
国家公務員共済連合会病院・公立学校共済組合病院、済生会病院、厚生年金病院などの全国的な病院や、国公立・私立大学の付属病院、民間の病院・診療所、訪問看護ステーション、老人ホーム・保健施設、
調剤薬局、重症心身障害児(者)施設・肢体不自由児施設、保育所などの福祉施設も含めて、設置主体や企業規模の違いをこえて、医療や福祉の職場・関連する事業所ではたらく労働者・労働組合が加入しています。

北海道医療介護福祉労働組合連合会とは

北海道医療介護福祉労働組合連合会について

 北海道医療介護福祉労働組合連合会(略称:道医労連)は日本医労連に加盟する組織で、北海道内の医療機関、介護・福祉施設およびそれらの関連施設で働く労働者で組織される労働組合によって構成する
北海道内唯一の医療・介護・福祉産業別組織です。

 道医労連は医療・介護・福祉関連労働者の生活と権利を守り、国民医療の向上と社会保障の拡充を実現することを目的とし、この目的達成のため道内の全医療・介護・福祉関連労働者を結集し、
強固な医療・介護・福祉産業別統一組織を確立することを目指しています。 

 道医労連はこの目的を達成するために、次の活動をおこなっています。

1.労働条件の維持、改善、民主的諸権利の確保と拡充のための活動
2.医療・介護・福祉の向上と社会保障制度の確立のための活動
3.未組織医療・介護・福祉関連労働者の組織化と医療・介護・福祉関連労働組合の統一を促進する活動
4.組合員の階級意識を高め、文化向上を図るための活動
5.組合員の福祉・厚生に関する活動
6.共通の目的を持つ他団体との協力、共闘を図るための活動
7.労働運動、医療、介護、福祉、社会保障など必要な問題についての調査、情報収集の活動
8.その他目的達成に必要な活動